この茶トラの猫さん、
飼い主さんの書類の角を噛んで
歯形をつけたり、
噛みちぎったりするのが大好き。
この日も、目の前に差し出された
ダンボールの角を、
大きな口を開けて「ガブッ!」
いつものように「プチッ」と
噛みちぎれるはずが——
少し厚みのある硬いダンボールは、
なかなかちぎれてくれません。
猫「あれ…? ちぎれないニャ?」
目をパチクリさせながらも、
諦めずに何度も噛み直します。
いつもなら、もっとたくさんの穴があいて
噛みちぎれるのにな?
目を細めてお顔をぎゅーっと縮めて、
小さなキバで一生懸命カミカミ。
その必死なクシャッ顔が、
なんとも愛らしいのです。
そうして最後に見せてもらった
ダンボールには——
ちぎれた跡はどこにもなく、
キバの跡だけが
ポツポツとたくさん残っていました。
思い通りにいかなくて、
ちょっぴり悔しそう。
それでも夢中で挑み続ける
健気な猫さんなのでした。



