雑種(ミックス)Mix

雑種(ミックス)
猫種 雑種(ミックス)
英語表記 Mix
ボディータイプ ※個体によって様々
毛種 ※個体によって様々
体重 ※個体によって様々
平均寿命 ※個体によって様々

雑種(ミックス)の特徴

2種類以上の品種が掛け合わされたものが「雑種」と呼ばれます。親種が明確になっている「ミックス猫」も定義としては雑種の一種です。ただ、雑種という言葉のイメージの悪さから、ブリーダー間やペットショップにおいては雑種の呼称が使用されることはほぼありません。2種類以上の猫種が自然な環境下で交雑し親種を特定できないものを「雑種」、親種が純血種で明確に判明しており人工的に2種類以上を掛け合わせたものを「ミックス猫」と呼び、区別するのが一般的です。一般社団法人ペットフード協会によって平成30年に行われた全国犬猫飼育実態調査によると、飼育されている雑種の割合は犬では1割以下なのに対し、猫では7割以上という結果が出ています。現在の日本における猫の主流は間違いなく「雑種」と言えるでしょう。雑種の中でよく見られる柄は、キジトラやサバトラ、茶トラ、ハチワレ、三毛、サビなどです。地域猫に遭遇した時に注意して観察すれば、今まで目にしたことのない柄を見ることが出来るかもしれません。ペットショップでは「雑種」として売られていることはほぼないため、雑種の猫を飼育しようと思った場合には野良猫を保護したり譲渡会で譲ってもらうなどの手段をとる必要があります。昨今は動物愛護の機運の高まりから殺処分ゼロを目指して引き取りに積極的な愛護センターや保健所も多いため、一度問い合わせてみると良いでしょう。

雑種(ミックス)の性格

2種類以上の品種が掛け合わさって生まれる雑種には、品種特有の性格的特徴といったものはありません。生まれたときから人間に庇護されて育った個体なら人を信頼し甘えん坊な性格になるかもしれませんし、外で懸命に生きている途中で保護猫から家猫になった個体は独立心も警戒心を忘れないしたたかな性格のままかもしれません。どんな性質を持つにしろ、一緒に生活していくにつれあなたにとって大切な愛猫になっていくことに違いはありません。普段の生活態度から性格を見極め、愛猫にとって最も心地よい距離感で接してあげるようにしましょう。

雑種(ミックス)の飼い方

一般的に雑種は純血種よりも病気に強く健康的な個体が多いため、平均的寿命も長いと言われています。骨格等で成猫になったときの大きさをある程度予想することが出来る場合もありますので、動物病院での健康診断等を受診した際に、獣医師に適正な餌の量、運動量などを相談してみましょう。長毛種の個体の場合には毛玉が出来るのを防止するために、小まめなブラッシングが必要です。短毛種の場合であっても、抜け毛が多い場合にはブラッシングを積極的に行うと良いでしょう。

雑種(ミックス)の歴史・起源・生態

猫の家畜化の時期については諸説ありますが、約6000年前アフリカの原住民が小動物や鳥を狩るためにヤマネコを飼いならしたのが、人と猫が共に暮らすようになった歴史の始まりだと言われています。猫は長い間エジプトにて国外への持ち出し禁止にされていましたが、商人たちによって他国へ密輸されるようになり、次第に世界に広まっていきました。船上での生活にうまく適応できる性質だったことが、猫の世界各地への普及に一役買ったといも言われています。

雑種(ミックス)の気を付けたい病気

※個体によって様々

雑種(ミックス)の一口メモ

2011年に長崎県にて日本最古のものと思われるイエネコの遺骨が出土しました。年代測定を行った結果弥生時代のものであることが判明し、これにより紀元前から日本に猫が存在していたことが明らかになりました。長期にわたって日本国内で閉鎖的に交配が進んだ結果「和猫」が出現し、これは後にジャパニーズボブテイルの祖先となりました。しかし戦後に多くの外国産の猫が持ち込まれ交配が進んでしまい、現在では純粋な和猫は残存していないと言われています。

獣医師監修

本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。

この記事の執筆者 / 監修者

獣医師もも
獣医師もも
北海道大学を次席で卒業し、獣医師資格取得。日本獣医師会会長表彰受賞。
幼少期から鳥やウサギ、犬などに囲まれて暮らし、獣医師を志しました。
大学卒業後は関東の動物病院で勤務した後、IT企業でWebディレクターとして働いています。
動物に関する正しい情報を発信したいという想いから、自身のブログ「獣医師ももブログ」 を立ち上げ、日々ブログを更新しています。

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