長毛種

ノルウェージャンフォレストキャットNorwegian Forest Cat

猫種	ノルウェージャンフォレストキャット
英語表記	Norwegian Forest Cat
ボディータイプ	ロング＆サブスタンシャルタイプ
毛種	長毛種
体重	4～8kg
平均寿命	14歳前後

ノルウェージャンフォレストキャットの特徴

ボディータイプは、ロング＆サブスタンシャル（大型でがっしりしており、重量感がある）です。ふさふさとした毛に覆われた体は頑丈で、触るとしっかりとした筋肉がついているのが分かります。前足より後足の方が長く、四肢で立った時には肩よりお尻の方が高い位置に来るという特徴があります。毛色は、ブラック、ホワイト、シナモン、レッド、ブルー、フォーン、クリームなどが存在します。毛色のパターンは、ソリッド（体全体が同じ色）、タビー（虎のような縞模様）、シルバー＆ゴールデン（根本は白か淡色で、毛先に色がある）、スモーク＆シェーデッド（オーバーコートの付け根の1/2が白色）、パーティカラー（2色の組み合わせ）、キャリコ＆バイカラー（2色以上で、体の1/2～1/3が白色）、タビー＆ホワイト（縞模様を持ち、体の1/2～1/3が白色）が存在します。被毛は不揃いのセミロングで、ダブルコートになっています。アンダーコートにはまるで羊毛のような厚みと柔らかさがありますが、これは原産地である北欧の厳しい寒さを生き抜くために必須のものでした。目の色は毛色に準じており、ブルー、ゴールド、グリーン、カッパー、オッドアイが存在します。

ノルウェージャンフォレストキャットの性格

穏やかで大人しい性格です。めったに鳴かないことで知られていますが、決してなつかないわけではなく、名前を呼ぶと返事をしながら寄ってくることもあります。知的な落ち着きのある猫ですので、人間にべたべた甘えたりはせず、ふと気付くと近くに寄ってきてじっと飼い主を見守っていたりします。

ノルウェージャンフォレストキャットの飼い方

非常にゆっくりと成長します。通常の猫は1歳を過ぎるとほぼ成長が止まり成猫として完成しますが、ノルウェージャンフォレストキャットは子猫の期間が長く、成猫になるまで3～4年かかることで有名です。栄養のある食事と十分な運動量をきちんと確保し、成長を気長に見守りましょう。ノルウェージャンフォレストキャットは猫にしては珍しくサマーカットが行われることもある猫種です。日本の高温多湿の気候を快適に過ごすために、顔の毛は残して体全体を短くするライオンカット、お尻やあごの下、胸、お腹などの毛だけを短くする部分カット、全体的に梳いて短くするカットなど、いくつかの種類が存在します。基本的には自分できちんとグルーミングを行いますので、サマーカットを行わない場合でも、たまにブラッシングする程度の手入れで十分です。

ノルウェージャンフォレストキャットの歴史・起源・生態

原産地はノルウェーです。「ノルウェーの森の猫」という名前が示す通り、ノルウェーの森林地帯でネズミ捕り用のワーキング・キャットとして活躍していました。羊毛のように厚くふさふさとした被毛は、寒さの厳しい環境に適応する中で獲得したものです。世界大戦の頃には絶滅の危機に瀕したこともありましたが、ブリーダーたちの尽力により数を回復させ、1993年にCFA（各種血統猫の健康促進を最大の目的とした、世界最大の愛猫協会）にて種として公認されました。

ノルウェージャンフォレストキャットの気を付けたい病気

毛球症、糖原病、熱中症

ノルウェージャンフォレストキャットの一口メモ

ノルウェージャンフォレストキャットの子猫の相場価格は2022年現在20万円～です。簡潔に「ノルウェージャン」と呼ばれることもあります。北欧に伝わる神話にはノルウェージャンフォレストキャットがモデルと思われる猫が登場しており、「女神フレイヤが自分の乗るそりを引かせた」「雷神トールを連れ去ろうとしたものの大きすぎて持ち上げられなかった」等の記述が存在します。古くから「森の妖精」として、自然と人に寄り添い生きてきたことの証と言えるでしょう。

獣医師監修

本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。

この記事の執筆者 / 監修者

獣医師もも: 北海道大学を次席で卒業し、獣医師資格取得。日本獣医師会会長表彰受賞。
幼少期から鳥やウサギ、犬などに囲まれて暮らし、獣医師を志しました。
大学卒業後は関東の動物病院で勤務した後、IT企業でWebディレクターとして働いています。
動物に関する正しい情報を発信したいという想いから、自身のブログ「獣医師ももブログ」を立ち上げ、日々ブログを更新しています。

獣医師ももブログはこちら＞＞
獣医師もものＸ（旧Twitter）はこちら＞＞